「ロザムンデ」 D 797より ロマンツェ

◆ロマンツェ(Romanze) D 797 / フランツ・シューベルト(Franz Peter Schubert/1797–1828)

鍵盤作品があまり作曲されていなかった期間、彼が熱心に取り組んでいたのは舞台作品だった。

人脈がものを言う当時の舞台芸術への参入は、結果として実らず、今日において、シューベルトによる有名な舞台作品というものはほぼない。

しかし、この頃の作品は、その後の重要な管弦楽作品のなかに生きている。


◆ロザムンデの構成と物語

舞台作品に取り組んだ時期の終わりごろ、急遽依頼を受けて音楽をつけたのが、この『劇付随音楽「ロザムンデ」 D 797 』である。
1823年12月20日、アン・デア・ウィーン劇場にて上演された。物語は凡庸であったが、音楽は評価されたようである。

序曲と10曲からなるが、序曲の作曲は間に合わず、「アルフォンソとエストレッラ」から転用されたといわれる。のちに「魔法の竪琴」序曲が借用されるようになったようだが、脚本が残っていないため、当時のかたちは分からない。


キプロス王の娘、ロザムンデ。彼女は2才のときに亡くなった父の遺言により、貧しい船乗りの未亡人に育てられる。そして18才になったとき、事情を知る市長により、ロザムンデがキプロスの唯一の正当な継承者であることが布告された。

代理統治者であったフルゲンティアスは、自らの地位を守るため、ロザムンデを妻に迎えようとするも失敗。暗殺を企てが、ある青年がこれを阻む。結果、彼女を暗殺するために用意した毒の罠に、自身が嵌まってしまう。

その後、青年の正体が彼女の婚約者、カンディア王子アルフォンスであることがわかり、幸せな結末を迎える。


「ロマンツェ – 満月は輝き」は、ロザムンデを育てた未亡人アクサが、彼女との別れの悲しみを歌う曲。

木管楽器の静かな前奏に続き、深いアルトの歌パート。前奏は長調で、歌は叙情的な短調。深い響きが心に残る名曲。


◆オーケストラとうたによる演奏(YouTube引用)


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