
さてさて、3月でございます。
お花見にはまだ早いですが、私の中で *さくらプログラム* と呼んでいる、お気に入りのさくらを3曲、ご紹介いたします🌸
Ⅰ 幻想曲「さくらさくら」 : 平井 康三郎 (1910-2002)
箏曲「さくらさくら」をもとに、ピアノ曲としてつくられた。
箏の音だけでなく太鼓の音も聴こえ、非常に華やかな演出がされている。
四七抜き音階の雅さもよく映えて、「さくらは散るから美しい」ということばがこれ以上ないほどに似合う幻想曲である。
さくらさくらの詩はいくつかある。
①さくら さくら
やよいの空は 見わたす限り
かすみか雲か 匂いぞ出ずる
いざやいざや 見にゆかん
②さくら さくら
野山も里も 見わたす限り
かすみか雲か 朝日ににおう
さくらさくら 花ざかり
①の方が有名だと思われるが、どちらも満開に薫るさくらの情景が目に浮かぶ。
Ⅱ さくら横ちょう : 加藤 周一 (1919-2008) 詩 / 中田喜直 (1923-2006) 曲
春の宵 さくらが咲くと
花ばかり さくら横ちょう
想出す 恋の昨日
君はもうこゝにゐないと
あゝ いつも 花の女王
ほゝえんだ夢のふるさと
春の宵 さくらが咲くと
花ばかり さくら横ちょう
会い見るの時はなかろう
「その後どう」「しばらくねえ」と
言ったってはぢまらないと
心得て花でも見よう
春の宵 さくらが咲くと
花ばかり さくら横ちょう
『”マチネ・ポエティク”による四つの歌曲』第2曲目。
はらり舞い散る花びらのような軽やかな伴奏が美しい。
“マチネ・ポエティング”とは西洋のソネット形式を真似て、韻を踏むようにつくられた定型詩のことである。
中田喜直は押韻定型詩という部分を主張せず、素直にさくらの情景に音を描いた。
ちなみに、別宮貞雄も同じ詩に曲をつけており、正反対の表現だがこちらは抑揚が美しい。
Ⅲ さくらのうた : 福田洋介 (1975-)
2012年度吹奏楽コンクールの課題曲。
川沿いの遊歩道がさくらのトンネルのようになる、そんな情景から生まれた曲だと本人が語る。
儚さ、美しさ、それぞれのさくらを表現できる自由度まで計算されて書かれており、特に木管の響きがとても柔らかい景色を描き出す。
様々な編成に編曲され、織茂学監修によるピアノソロ版も限定リリースされた。

ということで、春いろ3つ、皆さまぜひ聴いて&演奏してみてくださいね🌸
今年は “ピアノ×フルート×うた” のために編曲された「さくら横ちょう(中田善直)」を見つけたので、新しいさくらの景色を覗いてみようと思います♪
◆チケットご予約好評受付中 3/16(Sat.) 鍵盤で、踊る。
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