幻想曲 ト短調 D 9

◆幻想曲 ト短調(Fantasie g-moll) D 9 / フランツ・シューベルト(Franz Peter Schubert/1797–1828)

シューベルトは31年の生涯のなかで、非常に多くの曲を書いた。

いつから作曲をはじめたかは定かでないが、最初の作品として目録に数えられているのは、連弾曲『4手ピアノのための幻想曲 ト長調 D1』である。
これは彼が13歳のときの作品である。

目録のなかで “D 9” とある『幻想曲 ト短調』は、1810年、やはり彼が13歳のときの作品である。
最初の連弾曲を書いたあと、歌曲、管弦楽、室内楽など、多ジャンルの作曲を経ての9番目の連弾曲。

様々な要素が詰まっており、一息に引き込まれたと思うと終わってしまう、まさしく “幻想” 的な曲である。

ちなみに、連弾曲のなかでとくに有名な『3つの軍隊行進曲 D 733』は、1818年、彼が21歳のときの作品である。


◆ “D” ドイッチュ番号について

19世紀前半、ドイツ・オーストリアのあたりでおこった市民文化である “ビーダーマイヤー” を研究していた、オットー・エーリヒ・ドイッチュ(Otto Erich Deutsch/1883-1967)が整理した番号である。

美術史を研究していた彼は、シューベルトと彼の友人らとの演奏会、”シューベルティアーデ” を描いたシュビント(シューベルトの友人、画家)の絵と出会い、シューベルトの研究をはじめる。

膨大なシューベルトの作品を、出版順である作品番号 “Op.” と違い、日記や譜面に残された日付から作曲順に整理したという点で、彼の功績は非常に大きい。


◆連弾による演奏(YouTube引用)


関係演奏会まとめ


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