◆フルート四重奏曲 ニ長調(Flute Quartet in D) K.285 / モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart/1756–1791)
ハイドン、ベートーヴェンと並び、古典派を代表するオーストリアの作曲家。
35歳でその生涯を終えるまで、なんと900曲以上も作曲した。
モーツアルトが最も親しんだ楽器は「クラヴィーア(現代におけるピアノのもとになった鍵盤楽器)」であり、もちろん自らも演奏していた。クラヴィーアのためのソナタは18曲残している。
一方、彼が最も距離をおいた楽器が、「フラウト・トラヴェルソ(現代におけるフルートのもとになった横笛)」である。これは、リコーダー(フラウト)を横向き(トラヴェルソ)にしただけのもので、音量はでない、そのうえ音程を合わせにくい、という不安定な楽器だったのである。
◆モーツアルトのフルート作品
当時から天才と言われ続けているモーツアルトにとって、唯一「我慢のできない楽器」だったトラヴェルソ。当然ながらそのために書かれた曲は少ない。
「珍しいフルート作品がある!」と思ったら他の楽器のための曲を編曲しただけ、ということもある。
そんな彼が書いた「フルート四重奏曲 ニ長調」であるが、皮肉なことにとても有名な作品となり、今日でも聴く機会は多い。アレグロ、アダージョ、ロンドの三楽章からなる軽やかな曲で、BGMにも良いのである。
◆フルート四重奏による演奏(YouTube引用)
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