◆3つの軍隊行進曲(3 Marches militaires) D 733 Op.51 / フランツ・シューベルト(Franz Peter Schubert/1797–1828)
シューベルトの父、テオドールは教師であり、学校の運営もしていた一方、音楽にも造詣が深かった。
息子たちには自らピアノやヴァイオリンを教え、家族で合奏を楽しむほどの音楽愛好家であった。
テオドールはシューベルトに音楽の才を感じ、リヒテンタールの教会聖歌隊指揮者のホルツァーのもとで声楽を学ばせる。
そして、シューベルトはホルツァーのすすめにより現ウィーン国立音楽大学に入り、合唱団にも合格。その頃から、サリエリに作曲を学び始める。
しかし、シューベルトは父に教師になることを望まれていたため、しばらく教師として働く。向いていない仕事に暗くなっていくシューベルトをみて、父テオドールは息子を一年間休養させることに決めた。
その後、シューベルトは音楽家として歩み始める。
◆シューベルトと4手連弾
歌曲王として有名なシューベルトだが、連弾曲も多くのこしており、彼にとって重要な曲のかたちだったと考えられる。
この曲は、前述の休養期間、エステルハージ伯爵家のふたりの娘にピアノを教えていた頃に生み出されたもののひとつであり、そのためか、一貫して明るく力強い曲調である。
エステルハージ伯爵家での、楽しいレッスン風景を想像させるようである。
第1番 Op.51-1 ニ長調
第2番 Op.51-2 ト長調
第3番 Op.51-3 変ホ長調
※第1番は、ピアノソロ、管弦楽、吹奏楽のための編曲もあり、広く親しまれている。
◆連弾による演奏(YouTube引用)
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